屋根の種類

金属系屋根

カラートタンと呼ばれる溶融亜鉛メッキ鋼板が有名です。
最近は亜鉛にアルミと、珪素を加えたガルバリウム鋼板が使われていますが、いずれも心材は鉄ですので、再塗装が必要になります。瓦棒葺きは瓦棒の頂点部分、横葺きはハゼの部分が滑雪等による摩耗が激しい為、特に錆びやすい部分です。

 

一般にポリエステル系や高耐久品だとフッ素系塗料で焼付塗装されていますが、雪下ろしによるキズや、折り曲げ、切断等の加工箇所から錆び易いのでいずれも注意が必要です。
この他にも塩ビ鋼板と呼ばれる、鋼板の表面を塩化ビニールシートで包み込んだものや、ステンレス等の軽金属、銅板などがあります。

 

メンテナンス方法

色あせが気になってきたり、部分的に錆が出てきたりしたら再塗装をします。一般に築後15年位までには一度塗っておきたいものです。いかなる素材も銅板やステンレス素地等を除き、色がついているものは基本的に塗り替えが必要です。
ガルバリウム鋼板のなかには、特殊な塗装がされているものが多く、付着性の問題から塗り替えの際は、注意が必要です。また、塩ビ鋼板は特に要注意で適切な仕様にて施工しないと100%はがれます。
いずれにせよ、屋根塗装はお家の方でも塗れる簡単な工事と思われているかも知れませんが、素材、旧塗膜の見極め、正しい仕様組等、難しい工事ですので、プロの私たちにお任せ頂くのが最善の選択です。
一度失敗すると一番厄介なのが、実は屋根塗装なのです。

窯業系屋根

雪国山形ではあまり使われていませんが、一部のハウスメーカーさんなどではカラーベスト、コロニアルに代表されるセメント系化粧スレートが使われ、潮風の影響を受ける庄内では粘土系の瓦が良く使われています。

 

メンテナンス方法

再塗装が必要になるのは化粧スレートとモニエル瓦です。
化粧スレート板はセメントと繊維質が主成分ですので、表面の塗装に防水機能がなくなると吸水し、破壊される原因になります。
10年以上経過したら、素材が傷まないうちに再塗装することをおすすめします。
その際、注意すべき事は下塗り(プライマー)をたっぷりと吸い込みがなくなるまで塗り重ねることです。
特に塗り時を逃してしまった劣化が激しい屋根の場合、プライマーだけで3回塗りといったケースもあります。ここを怠ると、いくら耐候性の良い上塗りを塗ってもすぐに剥がれてしまいます。もう1点は上下の重なり部分のスキ間をふさがないことです。わずかなスキ間ですので、塗料で簡単にくっついてしまいます。
すると、毛細管現象といわれる雨水の吸い上げや、水上の方で中に入った水が排出されない等、雨漏りの原因になります。
スキ間を確保するため、プラスチック製の差し込み部材がありますが、スレート板が割れ易くなる欠点もあります。特に雪国は積雪によって重量がかかりますので不安なところです。一部のハウスメーカーさんでは、割れ易いという理由で使用を禁止しています。要はスキ間をふさがなければ良い訳で縁切りしておけば問題ないとも言えます。

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    プライマー1回目
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    プライマー2回目
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    プライマー3回目
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    上塗り1回目
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    上塗り2回目